昨日は、尼崎にある 阪神漢方研究所付属クリニックさんの薬膳講習にお邪魔してきました
阪神漢方研究所付属クリニックHP
恩師にご縁を頂いてて存じ上げ、昨年から屠蘇散をいただいたりしています
この薬膳講習は昨年も行われたようで 今回も月に1度5回開催されるようです
個人的に食や薬剤の勉強や研究などもいろいろとしていますが 漢方専門の薬剤師の方に教えて頂く事はあまりありませんので貴重な経験だと思っています
この講習は医療生協の会員さんや患者さんなどの一般の方がお越しになられますので内容的には普段の食生活で利用できる内容になっており、その中から必要になる事をチョイスしたり 今ある知識や経験と組み合わせる事でさらに充実させていっています
講習は、大変な盛況で待合室がいっぱいの方で埋まっていました
漢方薬と生薬の違いや、食品の場合にう呼び名と生薬での呼び名 食材での性格の違いなどを御講義頂きました。
東洋医学と一口でいっても 実は漢方薬を処方するための基本と鍼灸の為のものでは多少違う見立てや側面があります。それでも自然をベースにしてその人の持つ体の性質(状態)にあうものをチョイス、相容れるもの、相容れないものをうまくコントロールし その方の環境や生態にあうような形に流動的にしていくという点については変わりません
その観点の一つに 熱に対しての考察があります
熱と冷、温と寒というような概念です
東洋医学では、食材や生薬、鍼灸などの手技を用い対象者の中にある性質のコントロールを行うことは基本となります
薬膳や漢方薬では、食材や生薬を用い その人の中にある性質へのアプローチを行い さまざまな組み合わせとパターンを用いて その方の現状持っている性質のコントロールをし体を作り替えたり 現状に対応させることによって状態の改善を目指していきます
その中に、食材や生薬の持つ性質があり 例えば体を温める食材を体を冷やす食材のような考え方があります
今回教えて頂いたのは そのうちの一つである四性(五性)についてのお話でした
熱性・温性・平性・涼性・寒性というそうです。
また、食材のもつ体への負担分類のようなものとして 上品(じょうほん)・中品(ちゅうほん)・下品(げほん)というものがあるという事です。
上品は毎日食べてもほとんど害がないもの、中品は必要に応じて取り入れないと問題が起こる可能性があるもの、下品は素材のもつ毒素などを取り除き 適宜に応じて注意して使用する必要があるものというお話でした
自分が毎日食べているものは 生まれたときに持って出てきた細胞をよりよく環境に適合させ育て複製し維持するために取り入れられるものです
例えば、季節の食材(旬)や調理にも体調を整えるための工夫があります
夏には 外からの熱に対抗するために体の熱をおさめる食材などを取り入れます
冬には体を温める食材を使います
夏のお蕎麦や冬のお鍋の素材など無意識使っている食材も性質に応じて使われていたりします
今は、飽食の時代でなんでも定期的に手に入り 空調も整備され季節のめぐりがあいまいになっている時代ではありますが 古来から体がもつ季節感を感じ取ってあげる事はストレスを軽減してあげる事の大切な一つです
そういう事柄についての 貴重なお話を聞かせていただきました。
講習の後は、販売されている本草茶というお茶の試飲をしました
ほわっと甘い味でおいしいお茶でした。カキ葉・クコ葉・緑茶などが配合されているそうです
おみやげに 乾姜といって生姜を加工したものもいただきました
クコの実や菊花、麦芽糖なども販売されていますので 今回はクコの実も購入しました
クコの実は中華街やスーパーで中華食材として販売されていることが多いのですが 滋養強壮として手軽に取り入れやすい食材です。
赤い実で甘くおいしいのでお粥やサラダのアクセントなどにも使えます。
ただ、中華街のものなどは 安いのですが細かい砂を噛んでいることが多く良いものがすくないのです。ドラッグストアや漢方薬局でも販売されいているのですが大袋で大変なので少しだけいいものを頂けるのは助かりますね(^^)
講習の後、近くにあるキューズモールで 講習でお話のあった杏仁豆腐がちょうどあったので購入してきました。カルディーにありましたよ
講習でのお話しされていましたが、普段よく売っている杏仁豆腐には 最近杏仁が入っていないのです。裏の成分をみればわかりますが 牛乳寒みたいなものを触感と香り付けで杏仁豆腐といっているケースがとても増えています。
中華料理屋でだされている杏仁豆腐も 香りを嗅げば大体わかるのですが食感も違うので 一度食べ比べてみてもいいかもしれませんね
甘いのが苦手な方は、プリン用のカラメルタブレットが小分けで売っていましたので お湯をいれてレンジで温めて溶かしてかけると 少し苦みがついて大人な味になりますよ(^^)
持ち帰った乾姜とクコの実は、お茶にしてみました。
乾姜は、生の生姜と違ってピリッとした感じはありますが あまり生姜臭さはありません。
生の物よりも熱を加えたり干したりなどの加工を加えることで 熱を取り入れる力が増すそうです。
これはお湯だけですが、必要に応じて蜂蜜やレモン、黒砂糖などを入れると飲みやすくなるとおもいます。
おだやか堂トンボ庵でもその方に合わせて食材や体質を変えるためのさまざまなアドバイスをどの施術でも行っています
これからの季節、花粉症を含め あらゆる毎日の不調の改善にアプローチを行っていますの
できるだけ早いうちに無駄だと思わずに施術へのお金をかけて頂く事は、今後のたくさんの薬を買う費用や体への負担も減らすことができ、効率よい毎日を過ごす為に必要な経費です
食事を含め、お体に合わせてよりよくお金をかけることは 高齢になったときの自分を支える先行投資です
もちろん、楽しみも必要です。おいしいものを楽しく食べ、楽しく毎日を過ごすためにベースとしての心身をしっかりと補うサポートをさせていただければと思っています