鍼をすると 内出血をする場合があります。
怪我や手術、打ち身、捻挫などでもおこります。
今回は、当施術所で検証し 効果のあった内出血への対応を書きたいと思います。
ただし、あくまでも鍼での軽度な内出血での検証ですので損傷や炎症がない場合です。
ケースバイケースの為 ご自身で状態がわからない場合やひどい場合には 必ず医療機関を受診しましょう。
〇 内出血とは
体内の血管が破裂する等して皮下で出血する現象のこと。
多くの場合、紫色の出血が確認でき 吸収とともに 紫色の消失・薄緑・黄色のように確認でき 吸収されて消失します。
経験も含めて 血腫になってしまうと吸収が非常に遅くなるので 血腫にはしないようにしたほうがいいのではと考えています。
鍼の場合、細い穴が皮膚にあき 血液が皮膚の外にでれば問題ないのですが 穴がふさがってしまい皮下で出血すると盛り上がりができます。
皮下でしばらく出血したり、出血を止めるために圧迫止血などを行うと 皮下で広がって内出血が現れます。
〇 内出血への対応(当施術所検証ですので 各自 自己責任でお願いします。)
1、出血を止めるために 圧迫する場合は 皮下で広がることを考慮しておく。
2、出血を止めるため、または止まっているのを確実にするために冷やす。(氷、冷却シートなど)
3、出血が止まっていることが確認できるまで しばらく時間を置く。
4、出血が止まっていることが確認でき 皮膚の損傷、局所炎症、腫れなどがなければ温める。
(怪我や手術、捻挫など 傷がある場合や内部損傷がある場合は 痛みがなくなるまで冷却します。)
5、紫色の出血が広がっている場所を 火傷しない程度の熱めに温める。
(お湯を浸したタオル、蒸しタオルなどを上手に利用する。)
6、内出血直後の場合は、冷すと温めるを繰り返す。(血管の収縮を拡張
を促す)
7、安定が確認できたら 熱めに温めることを繰り返す。(皮膚をこすらず火傷しない程度で 複数回行う。)
これらを行うと 内出血が薄くなっていくのが見られると思います。
炎症がない場合などは、皮膚をこすらずに本当に軽く圧迫したり、マッサージを行うことで吸収が早くなることを確認しています。
顔への美容鍼などで内出血があった場合や 見えるのが抵抗ある箇所の場合、隠す方法が必要になります。
主に、絆創膏や眼帯などが考えられますが 顔や首回りなどの場合 恥ずかしいことやテープかぶれなどでの皮膚の損傷が気になります。
このような場合に便利なものがあります。
コンシーラーをご存知でしょうか?
化粧品で 主に目の下などのクマを隠したりなどに使われます。
コンシーラーは、コンパクトタイプ・リキッドタイプなどがありますが 脂を含んでいることや微細なパウダーが毛穴や皮膚の凸凹に入り込むので非常に便利です。
使い方は、綿棒などよりも 指や脱脂綿などで皮膚を軽くたたくように乗せていきます。
こうすることで、グラデーション効果や立体感を作ることができ 色を合わせていくことで見た目の違和感を防ぐことができます。
皮膚損傷がある場合には適しませんが、内出血の場合は便利に使えると考えます。
左目皮下出血(向かって左側の目の下ピンクで囲った箇所)を隠したものです。まだ、うす赤い出血が確認できるのですが ほとんどわからないのではないでしょうか。
鍼灸院の場合、ケースによっては 院での対応が必要な事もあるのでしょうが 多くは患者様にアドバイスを行ってご自身でケアしていただくことになると思います。
緊急対応としては、場合によりますが 太めの鍼で刺鍼をして出血が外にでる状態にすることが必要になるケースもあるでしょう。
後対応が可能な場合は、後日来ていただき お灸で温めたり温罨法を行うなどができるでしょう。
散鍼などで吸収を促したり、皮下への出血部位を広げて吸収範囲を広くすることも可能です。
ただし、太い血管であったり 損傷の状態が悪い場合は すぐに医療機関への紹介や対応が必要になりますが、普段から患者様に事前に説明をして知識を得て頂く事や患者様との信頼関係が大切になってくると思われます。
当施術所では、できる限り 様々なケースを考えて 情報提供・検証を行っています。
患者様の疾病・状態によって医療機関の対応がふさわしい場合は、アドバイスをおこなっています。